- 有松 稔晃
有松 稔晃(ありまつ としあき)
- 2005年 JBO認定歯科矯正医認定
- 1990年 九州歯科大学卒業
- 1994年 九州歯科大学大学院歯学研究科歯科矯正学修了
- ありまつ矯正歯科医院在籍(1999年より勤務)
ガイドラインアンケート調査
以下の設問にお答えください。
質問に回答ができない場合には、無回答にチェックしてください。
なお以下文章中の「抜歯」は基本的に小臼歯抜歯を意味します。(先天欠如歯が存在するため前歯を抜歯した場合や、片顎の小臼歯抜歯も含みます。)
また「非抜歯」は小臼歯非抜歯を意味します。第二、あるいは第三大臼歯のみを抜歯した場合は非抜歯としてください。
掲載日:2011/10/06
第1回:抜歯 非抜歯に関するアンケート(2012年5月時点)

全ての患者さんに非抜歯で矯正治療が可能ですか?
回答:いいえ
【回答に対するコメント】
不可能です。
非抜歯治療において、抜歯治療と同等の結果(くちもとの状態、噛み合わせ、前歯の角度)が得られるならば、良心的な歯科医師は、すべての症例を非抜歯治療を行うはずですが、そのように出来ないことから、抜歯を選択しているのです。
ただし、すべての患者さんに抜歯による矯正治療が可能かというと、それも不可能ですが。

1で「いいえ」とお答えになった先生にお聞きします。
将来矯正学が発展、進歩したとしたら、すべての患者さんに非抜歯治療が可能になると可能性はありますか?
回答:いいえ
【回答に対するコメント】
器材の発達より、生体へのアプローチの問題だと思います。
例えば顔面形態を発生まで遡ってコントロールすることができるようになるならば、可能性はあるでしょう。ただ遺伝的な操作や胎内環境への干渉は、非常に困難だと思います。可能性としては考えられるというだけで、ほぼ不可能ではないでしょうか。
仮に実現したとしても、倫理の問題に阻まれるか、他の重篤な先天疾患の治療にそのような介入は限られるのではないでしょうか。

永久歯列期の患者さんに対する矯正治療開始にあたり、抜歯が必要と診断した患者さんの割合(2010年)はどのくらいですか?
回答:90%以上
【回答に対するコメント】
95%
整然と並んだ歯列と一歯対二歯の咬合、閉唇時における緊張のない上下口唇を治療目標として、初診時の患者さんを診たときに、抜歯を行わないと、その目標が達成出来ないために、上記の数になりました。
当院では、一歯対二歯の咬合が達成できる場合は、非抜歯治療もプランニングして抜歯治療とともに提示します。ただし、特に仕上がりの際におけるくちもとに差が出ることを説明すると、ほとんどの患者さんがくちもとを含めた改善を求めて、あるいはくちもとの突出を忌避して、抜歯治療を選択されます。